骨・関節・靭帯を強くするコラーゲン(ニュー トリション自由自在 第3回)
コラーゲンというと、女性がお肌をみずみずしく保つためのクリームや健康食とうイメージがある。しかし、スポーツ界では、トップ選手ほどコラーゲン愛用者が多い。その理由は、ケガが早く治るからだという。
コラーゲンとは何か
コラーゲンは、動物の身体をつくる繊維状のタンパク質である。どのような部位をつくるかというと、骨、軟骨、関節、靭帯、腱、皮膚であり、牛や豚を煮込んでできる膠(にかわ)質の部分にあることから、膠原タンパク質とも呼はれる。
牛や豚の肉、内臓を食べてしまって、皮を靴やハンドバックにした後の廃棄物を煮込むとコラーゲンが取れるため、安価なプロテインをつくることができる。いわゆるゼラチンである。
アメリカでは、このゼラチンをダイエット用プロテインとして販売した業者があり肥満女性にこれだけを食べてダイエットするように指導したところ、何人か死者が出たという事件があった。
ゼラチンには、筋肉をつくるようなアミノ酸は少ないし、エネルギーも精質・脂肪・ビタミン・ミネラルも不足して、栄養失調になってしまったのである。
このようなことから、アメリカや日本では、コラーゲンは栄養価の低いタンパク質というレッテルが貼られてしまい、長く注目されることがなかった。