ソイプロテイン(ニュー トリション自由自在 第16回)
有効性
タンパクの栄養価を示すアミノ酸スコアは、原料の大豆のレベルでは86であるが(ちなみに牛乳は100)、ソイプロテインの原料(ソイプロテイン・アイソレート)まで精製されると、アミノ酸バランスが改善され、アミノ酸スコアも100となり、栄養価は午乳や卵に匹敵するものとなる。
ソイプロテインはもともと、カゼインと比べて高コレステロール患者のコレステロール低下作用などが80年代の研究から明らかとなり、健康イメージのプロテインとして認められていた。
さらに90年代に入って、肥満女性に対するダイエット効果が報告された。それを裏づけるように、動物実験においては牛乳由来のカゼインプロテインに比べて、ソイプロテインを混ぜた餌を食べたラットの方が体脂肪率がより低いという成績も得られている。
ソイプロテインの摂取は、自律神経を活性化し、アドレナリンの分泌を促し、これが脂肪分解酵素リパーゼを活性化させて白、色脂肪細胞中の脂肪が分解されるというのが、現在考えられているメカニズムである。