大豆ペプチド(ニュー トリション自由自在 第30回)
しばらく前に、矢沢栄吉氏が『アミノ酸まとめてドーン!』と叫ぶCMがあったことを覚えておられる方は多いと思う。このアミノ酸まとめてというのが大豆ペプチドのことである。
食品では、基本的にタンパク質があって、そのタンパク質が分解されるとペプチドになり、最も小さい単位までバラバラになるとアミノ酸と呼ばれる。タンパク質が分解されると、分子が大きかろうが、アミノ酸2個がつながった小さいものであろうが、全部ヘフチドと呼ぶ。
釣った魚を刺身にして食べるときに、まず血抜きをして、その後、何℃で何時間保存すると身がしまり美味しくなるかということには、漁師やすし職人の経験によるものが大きいが、実はこれは魚のタンパク質が、自分の持つタンパク質分解酵素によって適度に分解され、ペプチドやアミノ酸になってうまみが出てくるのであって、やっていることは科学的なのである。