カルシウム(ニュー トリション自由自在 第20回)
カルシウムというと、だれでも「骨をつくる」「骨を強くする」というイメージがわくであろう。これほど栄養素と身体が直結してイメージできるものも少ないと思う。
その割に、日本人は常に、カルシウムが足りないと言われている。カルシウムがどのくらい必要かと言うと、「第6次改定日本人の栄養所要量」によれば、カルシウムの摂取基準は、12~14歳でもっとも高く、男子900mg、女子700mgであり、15~17歳で各々800mgと700mg、18~29歳で700mgと600mgとなり、30代から上は男女とも一律600mgとなる。
一方、摂取量は、厚生労働省による最新の国民栄養調査(平成12年)の結果から、全世代の男女の平均が547mgであり、摂取基準に及ばないのである。
さらに、もっとも摂取量の低い年代は男女とも20代であり、男子482mg、女子440mgである。この年代が、骨の発達からすれば最後のピークを迎える時期なので先々骨粗しょう症のリスクが高まることが心配されている。
食品では乳製品、緑黄色野菜、豆類など、さまざまな食品の天然成分である。