カプサイシン(ニュー トリション自由自在 第9回)
巷に流行るダイエットには、なかなか奇抜な方法が多く、ゆで卵ダイエット、リンゴダイエット、パイナップルダイエットで驚いていたら、90年代の最後は、唐辛子ダイエットであった。
特に、女子高生が「マイ唐辛子ボトル」を持ち歩き、学食で、喫茶店で、注文した料理に唐辛子を振りかけるさまは、なかなか世紀末であったと思う。
スポーツ界でも、辛いものを食べると、冬でも身体がポカポカするとか、夏は夏で発汗が促され清涼感があるということで、体調が今一つの時の気付け薬的に使われていたが、一方で、辛いものを好む国の選手が、非常に引き締まった身体をしてパワーがあることも話題であった。
韓国の選手のことである。これは、キムチパワーと呼ばれているが、キムチの辛さのもとが唐辛子の辛み成分「カプサイシン」である。韓国は、日本に比べて唐辛子の消費量、すなわちカプサイシンの摂取量が格段に多いのである。